こんにちはカンボジアでゲストハウスを経営していた(過去)@shingowasaです。
現在はマレーシア在住ですが、2020年の夏までカンボジアのシェムリアップでゲストハウスを経営していました。
今更ですが、ぼくらがどのようにカンボジアのシェムリアップでゲストハウスを経営するようになったのか、を手順を解説していこうと思います。
①2014年春、現地視察から
ぼくと金子がカンボジアのシェムリアップでゲストハウスをやろうと決めて、実際に現地視察のためにカンボジア入りしたのが2014年の春前だったと思う。
当時はゲストハウス経営のイロハも全くないまま、とりあえずシェムリアップにたどり着いた。
ぼくは以前からコンタクトを取っていた人が2人いて(シェムリアップで宿業経営者)、その方にアドバイスをもらいながら物件探しから始めていった。
今思えば競合になりうるぼくらを様々な場面で助けてもらった2人には感謝しかないです。
シェムリアップのいくつかのゲストハウスを宿泊しながら現地視察をしていった。
予算は約600万円ほど。
この予算の関係でけっこう妥協していくことが多かったのが未だに後悔している。
しばらくシェムリアップのゲストハウスに宿泊していたが、腰を落ち着けるためにアパートを借りることにした。
男2人で小さな1室を1ヶ月$90で借りた。
ベッドは1つだけだったので年上のぼくが占領し、金子は床で寝ていた(笑)。
予算がなければ投資家を探したりすれば良かった。
②シェムリアップで物件探し
アパートを借りたあとはゲストハウス用の物件探し。
街中で仲良くなったトゥクトゥクのドライバーと一緒にシェムリアップ市内を走り回り「For Rent」されている物件が探し回った。
1日$15でトゥクトゥクを日中貸し切って物件探しをしていたが、1週間ほどでこれ自分たちで自転車で探し回った方がよくね?ということに気づき自転車を借りた。
シェムリアップは自転車レンタルが安く1日$1で借りることができる。
物件探しは2週間ほどで候補を3つに絞った。
そしてオーナーが日本語を話せるカンボジア人で相談しやすいこともありそのゲストハウスを借りることにした。
契約は10年、家賃は$2,000のところを$1,800にしてもらった。
思い返すともう少し新しい物件で市内中心部で探せば良かった。
ただ、当時は売り手市場のため良い物件は手が届かなかったこともある。
今の知識を持ったままシェムリアップで物件探しが出来ればとは思うけど、こればっかりは仕方ない。
もし今後シェムリアップでゲストハウスやホステルやりたい人がいれば、信頼できる人と話を進めていきましょう。
これはどこの国でも何かをやるときに言えることですけどね。
あまりにも古い物件は改修費用がけっこうかかる。
立地は一番重視すること。
③リノベーションをスタートさせる
インスタグラムを見返すと2014年3月31日に物件を決めようと考えている投稿が残ってました。
庭にプールを作るか最後まで迷っている心境が綴られています(笑)。
でも結局プールを作るのは庭が小さすぎて作れず…
理想を追い求めていても妥協点が多くてこの頃はマイナス思考になっていましたね。
リノベーションは5月頃から始まり7月に入る前に完成した。
インスタグラムと平行してTwitterでゲストハウスのアカウントを作った。
オープン前に発信をしていっても反応があり、今度シェムリアップに行くときは宿泊したいです!なんてコメントをもらったり嬉しかったなぁ。
当時はSNSを使った宣伝をしている宿業がシェムリアップには存在せずこれはイケると確信したマーケティングがSNSだった。
でも…これが効果抜群でお客さんの90%ほどがTwitterやインスタグラム経由だった。
そして市役所でビジネスライセンスの申請やホテルOTAへの申請なども済ませてオープンを迎えることになる。
自分の想いや理想を書き出すこと。
そして動いていくことによってファンを増やす。
④いざゲストハウスのオープン!
正確にいつがオープンだったのかは覚えていないが、7月初旬だったと思う。
お客さん来るかな?ちゃんと経営できるのかな?
なんて不安はまったくなく、なぜか自信満々でオープンを迎えた。
そして…
むちゃくちゃ流行ったwww
オープンして1ヶ月は稼働率30%ほどだったが、8月に入ると連日満員御礼。
日本の夏休みというタイミングも重なりあっという間に忙しい日々を過ごすようになった。
今だから明かせるけど、シェムリアップで日本人を見かけると声をかけては、「今はどこに宿泊してます?もし良かったらうちのゲストハウスどうですか?」みたいな泥臭い作戦などもしながら稼働率を上げていった。
でもゲストハウスって薄利なビジネスなので稼働率が上がっても儲かりすぎてワロタとはならない。
特にカンボジアみたいな単価の安い国で薄利なビジネスをするとそういった現実を目の当たりにして辛くなるけど、この当時はそんなの関係なくお客さんが喜んでくれたり楽しいって言ってくれることだけを生きがいに経営をしていた。
ぼくも金子もお金に関しては無頓着で、PL?何それ?高校野球のこと?くらいしか考えていなかった。
それでも毎日が楽しく過ぎていく。
途中からぼくは現場を金子に任せブログの発信などをしながらノマドみたいなことをしていくんだけど…
金子には負担をかけまくって申し訳ない…
経営状態をしっかり把握しておく。
⑤2件目のホテルをオープン
シティゲストハウスを経営して2年後、もう1つのホテルをオープンさせることになった。
プール付きのヴィラタイプのホテル。
シティゲストハウスとは180度違ったタイプのホテルでここは10室$1,200で借りた。
結論からいうとここは失敗に終わる。
赤字ではなかったが、うまく集客ができずに管理も杜撰になっていき労力のわりに利益が出ずにどうしたらいいのか。
金子と相談してこのホテルを人に譲ることにしようとなった。
そのときにブログ記事を書き、ここから日本人の方と繋がり何度か面会を重ねて譲渡しました。
立地が良くなかったけど、それを言い訳にせず集客を頑張れば余裕で黒字になったはず。
⑥コロナ禍で廃業
有難いことにシティゲストハウスをオープンしてからたくさんのお客さんに来ていただいた。
宿泊してもらったお客さんが「シティゲストハウスって楽しいよ。」と宣伝してくださり新しいお客さんも増えていった。
そしてお客さんの中には、年に数回戻ってきてくれる常連という方もたくさんいました。
毎年やってきてくれるお客さんもいた。
Twitterで繋がったり、LINEを交換して日本帰国時に会ったりしたり。
特に金子は現場に出づっぱりだったので、多くのお客さんと仲良くなっていった。
これがずっと続くんだろうなと思っていた矢先、新型コロナに襲われた。
みるみる客足が減っていき、約1年はお客さんが0の日が続いたり。
そしてシティゲストハウスをスタートさせて6年目に廃業を決めた。
金子からLINEが入り、「もう辞めましょう。」と。
もうどうすることもできなかったので。
廃業前にはブログで当時の心境も書いている。
金子の声はシティゲストハウスの声だから。
ぼくは「わかりました。何もできずに申し訳ありません。」と。
すぐにTwitterで報告をした。
そこでは多くの反響をいただき、こんな小さな宿のことを応援してくれている人がいたんだと泣いた。
金子も泣いていたそうです。
結果だけみれば失敗に終わったカンボジアでのビジネスだけど、ぼくらは多くの学びと愛をお客さんからもらった。
数日後に金子から「またシェムリアップで宿やりますよ!」とLINEが来て無視しようかなと思ったけどツイートしておくことにした。
【目標】
2022年に🇰🇭で復活したいので、もしそれが叶ったら応援してください!
このままじゃ終わりたくない。それまでにお金貯めて再出発目指します🙏#シティの思い出 pic.twitter.com/fctctlRlUq— シティゲストハウス🇰🇭シェムリアップ (@city_guesthouse) January 9, 2021
今もまだ気持ちが変わってないようなら、ぼくもまた全力で応援したい。
それまでに再度お金を貯めて再出発できるように。
お金が足りなければ事業計画書を持って投資家さんに会いにいかなきゃ。
チャンスは転がってるわけではなく、自ら掴みにいくもの。
そして次こそ….理想とする宿を手に入れてぼくらが愛するカンボジアのシェムリアップでまたたくさんの旅人を迎えられるようにしたい。
自分たちの力不足。
新しい挑戦をするために目の前のことに取り組んでいく。
まとめ
途中で屋台カフェも経営したけど、それは宿業とは違うため省略しています。
とりあえず、ぼくらがシェムリアップでゲストハウスを経営するまでと、経営してからのことを簡単ではありますが書いていきました。
相方の金子にはほんとうに負担ばかりかけたけど、また宿をやりたいようなのでそのときはみなさん100万円ほど持参して遊びにきてください。
あ、金子だけではなくシティゲストハウスを支えてくられたミナさんには大感謝しています。
ミナさんはシェムリアップで宿業を再開する目処が立つまで滞在してもらっています。
そしてシティゲストハウスで働いてくれたスタッフたち。
彼らがいなければ6年間も続いてないでしょう。
そして一番感謝したいのはシティゲストハウスに宿泊していただいたお客さん。
滞在中不満もあったでしょう。不便なこともあったはずです。
それでも楽しんで宿泊してもらえたことに感謝しています。
また会う日まで。きっとそれは遠くない日だと。
ゲストハウス マーケティング: ゲストハウスの事業計画書作成、マーケティング、財務構築、財務分析などに関して。 (ビジネス、事業計画書、マーケティング、財務、財務構築、財務分析、戦略)