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2017/02/08
オンバクサンセットホテルに到着した。
ロンボク島での嫌な思い出に身魂とも疲れはててのチェックイン。
その表情を読み取ったのか、レセプションのスタッフが温和な笑みを浮かべ座ってお待ちくださいとソファに案内してくれた。
このホテルを選んだのには1つだけ理由がある。
ホテルの目の前のビーチに海上ブランコがあるから。
乾季のときはサンセットを背景にフォトジェニックな写真が取れることで有名であるが、今は雨季ど真ん中。
地平線に沈む太陽が雲に覆われ、波が高く理想としていた写真が撮れない。
ここに来て痛感した。リゾート地はシーズンが最重要。
それを忘れていて来てしまった。
ちなみにギリトラワンガン島とは
ギリ・トラワンガン (Gili Trawangan) ロンボク島北西部沖にあるギリ三島のうち、最も西に位置する小島。
見事なサンゴ礁を間近に楽しめることで、欧米のバックパッカー等に注目され観光地となった。サンゴは浅瀬にまで広がっており、深く潜らなくても水中メガネ一つで鑑賞できるほどである。
Wikipediaより
サンゴ礁なんて見れるような海の透明度でなければ、こんな波が高い時期に海になんて潜りたくない。
目的をホテルステイに切り替えてチェックインをした。
ソファに座るとすぐにウェルカムドリンクが来て、落ち着きを取り戻す。
ロンボク島での一連の苦い思い出を話すと、スタッフの1人がバンサルで騙してきた男に電話してくれた。
数分後電話を終えて、スタッフが言った。
必ずお金が返ってくるように言っておいたからと。
どんな慰めの言葉よりも、実際に行動を起こしてくれてここで良い思い出を作ってほしいという姿勢が伝わった。
そして部屋の準備ができたということでポーターとともに向かった。
このホテルは客室数100ある大型のリゾートホテル。
モダンなスタイルのバンガロータイプで部屋の大きさ、快適さにも大満足した。
海上ブランコ、海亀とのシュノーケリング、ともに断念しホテルステイと街の散策をすることにしたので、早速身軽になり中心部に向かった。
レンタルサイクルの手段もあったのだが、雰囲気をしっかり感じたくて徒歩にした。
途中途中にオシャレなカフェやレストランが並ぶ光景はしっかり観光地化に成功した証に思える。
ほどよく観光地化され、それでいて人が少ないこの島を好む欧米人が多いらしい。
実際訪れると、その良さを肌で感じることができる。
街の中心部まで40分近く歩き、お腹が空いてきたので雰囲気の良いレストランでピザとシェイクを頼んだ。
毒に犯された体を浄化するように波の音に耳を傾け何もしない時間に身を委ねた。
そして、もう一度ハイシーズンに戻ってこよう。 きっとまたこの島は温かく迎えてくれるはずだ。
日が沈む前にホテルに戻り、ホテル併設のスパを予約し、大きなプールで思い切り泳いだ。
ここでは自由で誰も何も遮るものはない。 体が水を切るたびに、嫌な思い出が消えていく。
ここに来て良かった。