前回までの記事はこちら。
Uberの便利さを痛感したが、ぼくはペナン島ではレンタルバイクで街を周ることにした。
2日間レンタルして70リンギッド(1,700円ほど)。
昼過ぎにレンタルしたので、2日後の昼過ぎに返却すればよい。
デポジットで100リンギッド必要(2,500円)。
まず前提としてレンタルしたバイクが運転しにくい。
身体にフィットしたものでもないし、なんだかブレーキの効き、アクセルの効きまでコンディションが良くないと走り出してしばらくして感じた。
でも返却するのも面倒なのでその不安を胸の奥にしまい込んだ。
一抹の不安を感じつつ、バイクにまたがりジョージタウンを走る。
このペナン島は一方通行が多い。
そして想像以上の車・バイク社会。
土地勘もない、ましてや不安を覚えつつのバイクでのドライブはひやひやの連続だった。
少しビビりながら走り、目線を落とすとガソリンがほぼないことがわかった。
ますます不安が増す。まずガソリンの補給だ。
こちらではペトロと言う。
街の人を捕まえてペトロはどこだ?と聞きながら日本にあるガソリンスタンドと同じようなペトロステーションにてガソリンを補給。
店員がいたので満タンにしてもらった。
約5リンギッド(125円ほど)。安い!
(結局この5リンギッドで2日間問題なく過ごせた。)
満タンになると少し不安も和らぐ。
バイクは風を受けながらジョージタウンを疾走する。
ぼくは海外でバイクで走るのが好き。
好きなときに好きな場所に行けるから。
ただ、走りやすい街とそうでない街があり、最初の方でも述べたがこのペナン島は走りにくい街に分類される。
いや、それもかなりかなり走りにくい街。
一方通行と交通量の多さがその原因。
レンタルした初日はゆっくりしたスピードで、進行方向に気をつけながら街並みを見ていった。
土地勘を養うのが先だ。
Wifiのある場所でGoogle Mapsを起動し、おおよその地理を頭に入れる。
それでもすぐには理解するのが難しい。それもこれも入り組んだこの世界遺産の街の作りも原因だ。
数時間バイクを走らせてこの日は終了。
ぼくは宿泊先へとバイクを向けた。
時間に換算すると20分弱ほどの距離。
ジョージタウンから宿泊ホテルエリアまでは日本の高速道路のような道を抜けていく。
これが怖いのなんのって。
みんな飛ばす飛ばす。
しかも向かう方向は合っていても途中で道なりに行くのか、右左折するのかで大きく目的地が違ってくる。
しかも一旦間違えると数km走らないと元に戻れない道路になっている。
こりゃまいった。
予想通りどこを走っているのか分からなくなり、ホテルでもらった地図とにらめっこの時間が続く。
少し走らせて、道が分かれているのを目にしたら、その手前で地図で確認。
それを数分おきに繰り返す。
その横では猛スピードで走り抜ける車やバイク。
日が暮れてだんだん暗くなり、ぼくの気持ちにも闇がかかってくる頃にやっとホテルが見えてきた。
20分弱の道のりが1時間以上もかかった。
バイクのブレーキの甘さもあり、あまり飛ばせずほとんどのバイクに追い抜かれる始末。
交通って一定のスピードで走らないと自分もそうだし、他人も巻き込むので危ないんだけど、飛ばせない。
ほとほと疲れた身体でホテルに帰り、スタッフと少し談笑し熱いシャワーを浴びて寝た。
そして翌日は朝からまずランドリーショップ探し。
洗濯物がかなりたまってきた。
だけど不思議なことにランドリーショップがないのである。
いくら探しても探してもない。人に聞くが知らないと言う。
2時間ほどバイクを走らせて諦めた。
ホテルに戻る直前に洗剤を購入し、ホテルで手洗いし干した。
午後からまたジョージタウンに向かう。
すると途中で雨が降り出し、それが激しいものとなった。
叩きつけるような雨脚で視界も遮られる。
半端ない交通量をこの状態で走るのは危険と感じ、バス停にバイクを止めて雨宿り。
同じようにバイクを乗っていた人たちも次々に雨宿りをしてきた。
横殴りのような雨が数十分続き、弱まったところでバイクに戻った。
水に濡れた道路でバイクが安定しないので、さらに走るスピードを落としジョージタウンを目指す。
いくら昨日少し走ったところで完全に地理が頭に入るわけもなく、通常であればホテルから20分で到着するジョージタウンに1時間半かかってやってきた。
Uターンしようにも一方通行で出来ず、少し走れば昨日と同じようにGoogle Mapsでの確認が続く。
その横では猛スピードの車とバイク。
もうバイク返そうかなとも思った。
それくらいペナン島ではバイクを運転するのが大変。
目の前に見えている建物に到着するのも一方通行の道を間違わずに走らないといつまでたっても着かない。
こんな街初めて。
ジョージタウンでの街並みを楽しむ気力が削がれつつ、ペナン島を離れる日が近づいていた。
そして何も発見できないまま(自分の中でのペナン島を理解するということ)、ぼくはペナン島を後にすることになる。
いや、唯一発見したことは、ペナン島ではレンタルバイクはしない方が良いということ。
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