旅人とお話ししていると、けっこうな確率で将来ゲストハウスやりたいんですよー、という人に出会う。
なんで?と聞くと
「旅が好きだから」
「なんとなくかっこいいから」
「儲かりそうだから」
「旅人と交流したいから」
と答える。
最後の旅人と交流できる、以外は全て当てはまらないですよ。
旅が好きだから、は半分当てはまるかもしれないけれど、基本自分の時間はないからね。
お前めちゃくちゃ旅しとるやんけ!と言われるけれど、これはパートナーの金子が現場を仕切るのが上手だから任せている。
他の人じゃ任せられない。それくらい信頼しているから、ぼくは自分の時間で旅している。
掘り下げて言うと旅じゃないんだけどね。
ロケハン?っていうのかな。
旅しながら仕事として成り立たせられるように動いている。
それはまた別の話なんだけれど、現在シェムリアップの宿業は完全にレッドオーシャンです。勝ち組み・負け組みがはっきり分かれていて、また新規参入組みもたくさんいる。
その新規参入組みには資金が豊富にあるタイのホステルグループもやってくる。
その中で資金のない人が新しくホテル・ホステル・ゲストハウスをやっても勝てる確率なんてかなり低い。
カンボジアは新規事業のハードルが低いから、宿以外の多くのカテゴリーの起業も目立つ。だいたいが飲食かな。
だが、多くの撤退例も目立つ。
新規参入のハードルが低い=誰でも参加できる分だけライバルが多い。
その中でどうやって勝ち残っていくのか。
ぼくが言えるのはよっぽどの覚悟を持ってカンボジアで起業しないと、数年もたずに撤退してしまう、ということ。
覚悟には資金・知識・ノウハウ・スキルなどが含まれる。
しっかりした覚悟がないけれど、何かやってみたい。
そんなスモールビジネスで多くの稼ぎを目指さずにスタートするのには向いている国だとは思うけれど、ほんとうに継続するビジネスモデルを作るのは容易ではない。(スモールビジネスモデルを馬鹿にしているのではないです。念のため。)
これはカンボジアだけに限らないけれどね。
だからといって、絶対宿業は失敗するから止めた方がいいよ、とも言えない。
もしほんとうにゲストハウスをやりたい目的があって、そこに情熱を注ぎたいのであればそれが旅人をもてなす姿勢になり、多くの人に支持されるかもしれないし。
シティゲストハウスの共同パートナーの金子はこのタイプ。
たくさんの旅人に慕われて、すぐにシェムリアップに戻ってくる旅人もいるほど。
金子に会いに、またはシティプレミアムゲストハウスの居心地の良さを求めに。
ぼくと金子の共通の想いは
「旅のデスティネーションとしてシティプレミアムゲストハウスがありますように。」
です。
カンボジアに来る目的がシティゲストハウスであってほしいんです。
だから旅人さんにはむちゃくちゃわがまま言ってほしい。
なんでも聞いてほしい。
信頼してほしい。
カンボジアのことだけじゃなく、人生相談や雑談、なんでもオッケーです。
旅人同士の交流も目一杯してほしい。
スタッフやドライバーとも交流してほしい。
言葉できなくても大丈夫。
本片手でも、ボディランゲージでもカンボジア人はしっかり受け止めてくれる。
そして新しい自分を発見してほしい。
どうしてカンボジアではこんなに笑っていられるんだろう。
どうしてカンボジアの空気は優しいのだろう。
どうして・・・
それを繰り返すことで、気づかなかった内なる自分と出会えたりする。
大げさじゃなく。
カンボジアからの出国が近づくにつれ、「帰りたくない」と思ってほしい。
それくらい濃い旅をしてほしい。
それにはあなたが主役になるべきです。
それは以前こちらの記事にも書いた。
そういった宿が求められるという信念に近い想いでぼくらはその空間を作りあげている。
宿の設備としてのクオリティは決して高くないけれど、それ以上にぼくらは旅人の心に強く残るような宿として存在したい。
そしてそれには旅しているみなさんの自主性にも関わってきます。
一人になりたいときは一人で本を読んでもいい。
誰かと交流したときは輪に入ればいい。
カンボジアの、シェムリアップの空は綺麗。
日本ではなかなか見上げることのない空を見上げて、何かを想ってみませんか。
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